一般的に「好転反応」と呼ばれる症状は、ピーリングによって肌の ターンオーバー(新陳代謝)が急激に促進される ことで起こる、一時的な肌の変化を指します。
ピーリング後に出る症状が、一時的な「好転反応」なのか、対処が必要な「肌トラブル(副作用)」なのか、見分けることが大切です。
一番のポイントは「症状の強さ(程度)」 と 「続く期間」です。

【好転反応】 症状が 軽度 であり、 1週間以内 を目安にだんだん 落ち着いていく 状態。
対処法:徹底した保湿・紫外線対策を続け、肌を触らないようにしてください。
【肌トラブル(副作用)】 症状が 強く (痛い・真っ赤)、 長引く (3日以上改善しない)、または 悪化している 状態。
対処法:すぐに施術を受けたクリニックや皮膚科に相談してください。
ピーリング後の好転反応の症状と対処法
ピーリング後の肌は、古い角質が除去されて一時的にデリケートな状態です。
症状の多くは肌が生まれ変わる過程で起こる一時的なものですが、「保湿」と「紫外線対策」を徹底することが最も重要です。
| 主な症状 | 起こりうる原因 (好転反応) |
やるべき対処法 |
|---|---|---|
| 乾燥・ つっぱり感 皮むけ |
古い角質が剥がれ、 肌のバリア機能が 一時的に 低下しているため。 |
① 徹底した保湿 ・低刺激の化粧水で水分を 与え、乳液やクリームで 必ず蓋をする。 ・セラミドなど保湿成分配合 のものがおすすめ。 |
| ニキビの 一時的な 悪化 |
ターンオーバーが促進され、 毛穴の中に潜んでいた皮脂や 老廃物が表面に押し出される ため。 |
② 肌を刺激しない ・絶対に潰したり、 触ったりしない。 ・洗顔は優しく泡で行う。 ・保湿はしっかり行う。 |
| 赤み・ ヒリヒリ感 |
薬剤の刺激や、肌が活性化 していることによる反応。 通常は数時間~数日で治まる。 |
③ 徹底した紫外線対策 ・肌が敏感で紫外線の影響を 非常に受けやすい状態。 ・日焼け止め、帽子、日傘 などで必ずガードする。 |
| (全症状 共通) |
(上記すべて) | ④ 刺激を避ける。 ・皮むけを無理に剥がさない。 ・スクラブ剤や アルコール配合の化粧品等、 刺激の強いスキンケアを避ける。 |
注意点
・上記の症状は、多くの場合 数日~1週間程度 で自然に治まります。
・もし赤みや痛みが長引く場合、水ぶくれができる、または症状が明らかに悪化する場合は、「好転反応」ではなく肌トラブル(炎症やアレルギー)の可能性があります。
・不安な場合は、 我慢せずに施術を受けたクリニックや皮膚科に相談 してください。
好転反応中の正しい乗り越え方とホームケア
好転反応が出ている期間は、肌がデリケートな状態です。以下のケアを徹底しましょう。
【好転反応中のセルフケアチェックリスト】
| やること | やらないこと | ポイント | |
|---|---|---|---|
| 洗顔 | 刺激の少ない 洗顔料で 優しく泡洗顔 |
ゴシゴシこする 熱いお湯を使う |
肌への摩擦を避け バリア機能を守る |
| 保湿 | 低刺激性の 化粧水や クリームで たっぷり保湿 |
アルコールなど 刺激の強い成分が 入った化粧品の使用 |
乾燥を防ぎ 肌の回復を助ける |
| 紫外線 対策 |
日焼け止めを 必ず塗る (低刺激のもの 推奨) |
日焼け対策を怠る | 炎症や 色素沈着を防ぐ (UVカット効果のある マスクや帽子も併用) |
| 触る 行為 |
ニキビや患部に 触らない |
ニキビを潰す、 頻繁に鏡で触って 確認する |
雑菌が入るのを防ぎ 炎症を悪化させない |
| メイク | できるだけ控える または 石鹸で落とせる 程度の 軽めのメイク にする |
厚塗りをする、 クレンジングで 強くこする |
肌への負担を減らす |
最も重要なケア
「 保湿」 と 「紫外線対策」 を徹底(肌のバリア機能が一時的に低下しているため)
・保湿のポイント:低刺激性の化粧水やクリームを選び、優しくたっぷり水分を補給する。
・洗顔のポイント:刺激を与えないよう、泡で優しく洗い、こすらない。熱いお湯の使用は避ける。
・触らない:気になってもニキビを潰したり、触ったりしない。
正しい知識と適切なケアで、ピーリングの効果を最大限に引き出すことができます。
Q&A
Q.好転反応は必ず起こるものですか?
A.個人差があり、必ず起こるわけではありません。
肌の状態やピーリングの種類、深さによって異なります。
好転反応が出なくても、ピーリングの効果がないわけではないのでご安心ください。
Q.好転反応によるニキビは、潰してもいいですか?
A. 絶対に潰さないでください。
好転反応で出てきたニキビや吹き出物を無理に潰すと、炎症が悪化したり、雑菌が入ってさらに状態が悪化したりするリスクがあります。
また、色素沈着やクレーター状のニキビ跡として残ってしまう原因にもなります。
Q. 1週間以上経ってもニキビや赤みが引かない場合はどうすればいいですか?
A.1週間以上症状が続く場合や、激しい痛み、腫れがある場合は、好転反応ではなく別の肌トラブル(アレルギーや炎症など)の可能性があります。
自己判断せず、すぐに施術を受けたクリニックや専門の医師にご相談ください。
Q.好転反応が出ている間は、いつも使っている美容液やパックを使っても良いですか?
A.ピーリング直後 で肌が非常にデリケートになっている期間は、 刺激の強い成分(高濃度のビタミンC、レチノール、アルコールなど) が含まれた化粧品やパックの使用は一時的に避けるのが安全です。